【ダンサー】オーディションで目を引く宣材写真の撮り方とは?
ダンサーの宣材写真は、仕事を獲得したり、自分をアピールするために必要となる大切なツールのひとつです。
この写真は、見た目、スタイル、表情、そして雰囲気を判断するための基準となり、オーディション、イベントの告知ポスター、プログラム掲載に利用される写真となります。
また、個人のホームページやSNSにも活用できるため、すでにプロとして活躍されていなくても、キッズからシニアまで、ダンスにかかわる人なら誰でも撮影する機会があります。
この記事では、ダンサーとして活躍するみなさまがプロフィール写真を撮影する際のポイントや注意点を詳しく解説します。
これから撮影をひかえている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
知っておきたい「メラビアンの法則」
みなさんは、第一印象に大きく影響を与える「メラビアンの法則」をご存知でしょうか?
メラビアンの法則とは、1971年に心理学者のアルバート・メラビアンによって提唱された心理学上の法則のことです。
メラビアンの法則によると、人間がコミュニケーションから受け取る情報の割合は、言語情報が7%、聴覚情報が38%、そして視覚情報が55%とされています。この法則は、「7-38-55ルール」とも呼ばれ、言語情報(Verbal)・聴覚情報(Vocal)・視覚情報(Visual)の頭文字をとって「3Vの法則」とも称されます。
また、メラビアンの法則では、視覚から判断される第一印象はわずか3秒で決まるといわれており、その印象はなかなか変わることがありません。
つまり、視覚からの情報の影響は非常に大きいのです。
特にダンサーはジャンルとそのダンススキルはもちろん、自身の容姿や世界観、ファッションなど、総合的な雰囲気で観客を楽しませる職種においては、写真の構成や衣装・表情・ポーズなどが重要な要素となります。
ダンサーとして活動していることを広く発信する際に、メラビアンの法則を意識した撮影は、非常に効果的といえるでしょう。
ダンサーとしてのプロフィールには、どんな写真がふさわしい?
ダンサーのプロフィール写真は、ジャンルごとの個性や動きの美しさを表現することが重要です。
表情やスタイル、ポージングを際立たせることで、ダンサーとしての個性がより引き立ちます。特に、躍動感や立体感が伝わる写真は、見る人にインパクトを与えるために効果的です。さらに、衣装の選び方やライティング、撮影技法を工夫することで、ダンスのジャンルやその魅力を最大限に表現できます。
【代表的なダンスの特徴と写真の雰囲気の一例】
ジャンル | 特徴 | 写真の雰囲気 |
クラシックバレエ (Classic Ballet) | 古典的なスタイルで、優雅さや技術力が重視される | ・やわらかさやしなやかさ、上品さが伝わる写真 |
ヒップホップ (Hip-Hop) | ストリートダンスから発展した、リズムと個性が特徴のダンス | ・個性的でカラフルな服装やヘアメイクが伝わる写真 |
ジャズ (Jazz Dance) | スムーズで流れるような動きがあり、ミュージカルなどでもよく見られる | ・ダンスを連想させる様々な衣装やヘアメイクを捉えた写真 |
コンテンポラリーダンス(Contemporary Dance) | 伝統的な技術を融合し、自由な表現を重視するスタイル | ・個人の世界観や躍動感がある写真 |
タップダンス(Tap Dance) | 足のリズムで音を刻むダンス | ・被写体だけでなく、足もとが写る写真も効果的 |
サルサダンス (Salsa Dance)、社交ダンス | ラテン音楽にあわせたペアダンスの一種 | ・華やかな衣装とヘアメイクを捉えた写真・ペアで撮影することもある |
ダンサーのプロフィールは、どんなときに使う写真?
ダンサーのプロフィール写真は、オーディションを受けたり、自身の活動を宣伝するときに欠かせない重要なツールです。具体的には、イベントのポスターや告知用フライヤー、個人のオフィシャルサイトの写真などにも使われます。
また、プロフィール写真が添付された資料を見た団体からスカウトが来ることもあるため、仕事や活動に直結する写真といっても過言ではありません。
以下のような写真が必要なときは、ぜひダンサーのプロフィール写真としてのポイントをおさえて撮影してみましょう。
【ダンサーのプロフィール写真使用一例】
- オーディション応募
- イベントや発表会のポスター・フライヤー・パンフレット
- イベントのホームページ
- 所属する団体や個人のオフィシャルサイト
ダンサーのプロフィールを撮るときに気をつけること
今回ご紹介する「ダンサー」としてのプロフィール写真を撮影するときには、以下の5つが欠かせないポイントとなります。
- 清潔感があること
- 踊っている姿が想像できること
- ジャンルや観客が求めるイメージとあっていること
- 自身に満ち溢れた表情であること
- トレンドや自分らしさを入れること
特に「踊っている姿が想像できること」や「ジャンルや観客が求めるイメージとあっていること」は、ダンサーならではの特別なポイントですので、ぜひ取り入れてみてください。
清潔感があること
どの宣材写真やプロフィール写真にも、必須となる「清潔感」は、どのジャンルのダンサーのプロフィール写真でも、非常に重要なポイントです。
清潔感があることで、誠実で信頼できる印象を与え、プロフェッショナルな姿勢を伝えることが可能となるでしょう。
踊っている姿が想像できること
ダンサーのプロフィール写真は、踊っているところを自然と連想できるような躍動感のある演出が必要です。そのためには、ポージングやライティングで立体感を出すように意識してみましょう。
たとえば、バレエやジャズであればクラシカルな背景・衣装・ヘアメイクに、それらが映える撮影技法を選びます。また、ポップスやヒップホップであれば、曲調やジャンルのイメージにあう衣装やヘアメイクをすると効果的です。
このように、ジャンルにあったビジュアル演出で、ダンサーの世界観を的確に表現し、印象を強めましょう。
ジャンルや観客が求めるイメージとあっていること
ダンスは、ジャンルによってある程度衣装・ヘアメイク・ポーズなどのイメージが確立しています。
観客もある程度そのイメージを連想しているため、そのイメージから逸脱しないことが大切です。
特に、バレエやジャズダンスなど、高級感を求められるジャンルでは、きちんと整えられた衣装やヘアスタイルでの撮影が基本となります。一方、ポップスなどであれば、実際に踊るときのように、動きが出るような衣装や巻きおろしヘアもおすすめです。
自身のジャンルや観客が求めるイメージを考慮して撮影していきましょう。
自身に満ち溢れた表情であること
ダンサーのプロフィール写真において、カリスマ性やスター性を引き出すためには、自信に満ち溢れた表情が欠かせません。
観客を惹きつける魅力を写真で伝えるためには、ジャンルや求められるイメージに応じた表情を意識することが重要です。たとえば、クラシックなダンスでは凛とした表情や上品な微笑みが適しており、ポップスなら明るい笑顔が効果的です。その時々や求められているイメージあわせた表情をつくることが、ダンサーとしての印象を高めることにつながります。
トレンドや自分らしさを入れること
「ダンサーらしい写真」というイメージやスタンダードな撮影マナーはあるものの、決まり切った形はなく、自由に撮影されることが多いです。
ただし、多くのダンサーの中で、顔と名前を覚えてもらうためには、他の人と同じことをするだけでは印象に残らないかもしれません。
また、ジャンルによっては、シックでフォーマルな印象が求められることもありますが、ポイントを間違えると少し昔の印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。
古典的なスタイルの場合は、衣装やヘアメイクなど、どこかに現代的な要素を取り入れることで、その時代にあった印象に近づけられます。
最終的に、オーディションや宣伝用の写真は、トレンドと自分らしさの絶妙なバランスを見つけることが鍵となります。
撮影の際は、トレンドだけに流されず、自分らしい要素をバランスよく取り入れることで、ダンサーとしての魅力や個性をより引き立たせ、見た人の記憶に残るように意識してみましょう。独自のスタイルや個性をアピールすることで、より印象的なプロフィール写真となり、見た人の記憶に残りやすくなります。
ダンサーのプロフィール写真を撮る方法は?
プロフィール写真を撮る方法は、セルフ撮影・写真館での撮影・出張撮影があります。
それぞれの特徴と、ダンサーの撮影にとってのメリットやデメリットを確認していきましょう。
セルフで撮影する
宣材写真やプロフィール写真は、セルフ撮影(自撮り)でも可能です。
ただし、撮影用の機材や環境を整え、適切な技術を駆使する必要があります。さらに、客観的に自分の写真を撮ることは非常に難しいため、メリットとデメリットを理解しておくことが重要です。特にダンサーのプロフィール写真にとって必須となる「躍動感」や「立体感」をセルフ撮影で演出するのは極めて難しいでしょう。
セルフ撮影のメリット
セルフ撮影の最大のメリットは、時間に縛られないことです。自分のスケジュールにあわせていつでも撮影できるため、忙しいときや急ぎの場合は大変便利といえるでしょう。
また、撮影自体のコストが安いことも魅力です。
特に、高画質カメラ・照明機材・編集に対応したパソコンなどをすでに持っている場合は、追加費用がほとんどかかりません。
セルフ撮影のデメリット
セルフ撮影のデメリットは、撮影技術と環境の準備が必要になることです。
スマートフォンでの撮影も可能ですが、ダンサーのプロフィール写真は掲載媒体がポスターやインターネットなど多岐にわたるため、高画質でクオリティの高い写真が求められます。自分で撮影するのであれば、高画質カメラを用意したり、使用方法を習得する必要があるでしょう。
また、ダンサーのプロフィール写真を撮影するためには、適切な背景・衣装・ヘアメイク選びや、レタッチといわれる軽微な修正技術も必要です。これらを自分でおこなうには、手間暇とコストがかかります。
そして、最も難しいのは、ダンサーのプロフィール写真にふさわしい表情や躍動感を引き出すことです。プロのカメラマンとの会話や、ポージングアドバイスから生まれる自然な表情や躍動感は、自撮りで実現するのは難しい部分となります。
吹き出し
セルフ撮影は時間や手間がかかり、自然な表情を捉えるのが難しいため、できればプロのカメラマンに依頼する方法を検討してみましょう。
出張撮影を利用する
ダンサーのプロフィール写真を撮影する方法として、プロのカメラマンに希望する場所で撮影してもらう「出張撮影」があります。
出張撮影は、その場所の雰囲気を活かしたり、その場所でしかできない撮影をおこないます。
出張撮影を利用するメリット
出張撮影の最大の魅力は、撮影場所を自由に選べる点です。
スタジオや屋外、さらにはステージ上など、環境に応じた多彩な写真を撮れるのがメリットといえるでしょう。ストリート感を出したいなら野外、実際の舞台セットを背景にしたいなら劇場で撮影することで、その場所ならではの臨場感を演出できます。もしも持ち運ぶのが難しい衣装や小道具がある撮影であっても、場所が指定できる出張撮影はダンサーにとってメリットが大きいのではないでしょうか。
また、出張撮影はカメラマンが指定の場所まで来てくれるため、撮影当日はリラックスした状態で臨め、時間の効率化も期待できます。
出張撮影を利用するデメリット
出張撮影にはいくつかのデメリットもあります。
まず、出張撮影には事前予約が必須となり、カメラマンの選定に時間がかかる場合があります。また、出張費が加算されるため、写真館での撮影よりコストが高くなる可能性も想定しておきましょう。
さらに、機材の制約や天候の影響で、照明や環境が完璧でない可能性もあるため、期待通りの撮影ができない場合も留意しておかなければなりません。加えて、ヘアセットやメイクアップを依頼したい場合は別途手配が必要となりますので、諸々の準備に時間がかかる点を考慮しましょう。
写真館で撮影する
ダンサーのプロフィール写真の撮影方法として、最も一般的で手軽なのは写真館での撮影です。
メリット・デメリット・写真館の選び方やポイントなどをご紹介します。
写真館撮影のメリット
写真館は、プロのカメラマンと整った設備で、高品質な写真が撮影可能です。
撮影当日は写真館に出向くだけで撮影が完了し、準備や機材の調達、技術の習得などの手間も省けます。
特にダンサーのプロフィール写真は、躍動感など、表現力を感じられる仕上がりが求められます。そのために、必要な背景やライティングがすべて揃っている写真館であれば、理想的な写真に近づけられるでしょう。
また、天候に左右されず、スケジュール通りに撮影ができる点も大きな利点です。
さらに、ヘアメイクアップアーティストがいる写真館で撮影する場合、ダンサーにあったスタイルをプロに任せられるのも魅力といえるでしょう。
写真館によっては、撮影料金にヘアメイクが含まれている場合や、オプションで追加できる場合もありますので、撮影前の準備やメイクの心配も不要です。ダンサーは、ジャンルによって衣装やポージングが多岐にわたります。それらの引き立たせるヘアメイクをおこなうためにも、できるだけプロに依頼しましょう。
写真館撮影のデメリット
メリットが非常に多い写真館での撮影ですが、3つだけデメリットがあります。
まず、「事前予約が必要になる」ことです。
撮影希望日に空きがない場合は調整が必要となるため、早めに手配することをおすすめします。
ふたつめは「コストがかかる」ことです。
特に、ヘアメイクなどのオプションを追加すると、撮影費とは別に費用が増えることもあるため、あらかじめ留意しておきましょう。
最後に、写真館は「緊張しやすい環境」であることも念頭に入れておきましょう。
日頃から観客の前で踊るダンサーにとっては、「人前に立つことに緊張しない」という人もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、ダンサーにとって、ステージでダンスに集中しているときと、カメラマンと1対1でレンズを向けられるのでは、異なる緊張感が生まれる可能性もあります。
カメラマンやスタッフとコミュニケーションをとったり、好きな曲や実際に踊る曲をBGMとして流してもらうなど、自然な表情を引き出すためにリラックスできる環境づくりを心がけてみましょう。
ダンサーのプロフィール写真は写真館での撮影がおすすめ
ダンサーのプロフィール写真は、撮影のための専門的な設備や背景、小道具などが揃っている写真館での撮影がおすすめです。
十分に広さがある写真館では、自然な動きの中で躍動感のある瞬間の撮影ができたり、写真館によっては霧を発生させるスモークマシンがあるところもあります。このような専門性の高い道具を使うことで、ダンサーらしい雰囲気をつくり出すことが可能となるため、ぜひ利用を検討してみてください。
写真館の選び方
ダンサーのプロフィール写真撮影に適している写真館は、以下の3つの方法で探してみましょう。
- インターネット検索
- SNS検索
- 知人の紹介など
特に、躍動感のある写真を撮りたい場合、ダンサーのプロフィール写真を得意とするスタジオや、カメラマンに依頼するのがおすすめです。
もしも小道具が必要なのであれば、持ち込みOKのところを探すなど、自分が「どんな写真を撮りたいか」を明確にして、インターネットやSNSで理想の写真館を探してみましょう。
また、知り合いのダンサーが撮影した写真館を教えてもらうと、仕上がりのイメージ、カメラマンやスタッフの雰囲気がわかるので、安心して撮影に臨めます。
写真館を選ぶときのポイント
ダンサーのプロフィール写真を撮影する写真館は、以下の3つを必ず確認してみましょう。
- 撮影の質
- カメラマンとの相性
- 予算
ダンサーに限らず、すべてのプロフィール写真において、撮影と仕上がりの質は必須ポイントです。
スムーズで気持のよい撮影ができるか、理想的な写真が撮れるのかは、どのようなカメラマンなのか、そして、そのカメラマンとの相性が重要になります。そのためには、口コミを調べたり、紹介してくれた知人に話を聞くなどして、事前に情報を集めて確認してみましょう。
また、撮影には費用がかかるので、料金も大切な確認事項です。
プロフィール写真の撮影は、決して安い買い物ではありません。そのため、できるだけ低価格であることを選択基準にする人もいます。それぞれに予算がありますので、値段で決定するのは悪いことではありません。ただし、写真撮影は、「安いからNG」「高ければOK」というわけではないことを留意しておきましょう。あくまでも撮影の目的は「理想的な写真」を用意して、ダンサーとしての今後の活動につなげていくことにあります。
そして、写真を撮るだけではなく、ヘアメイクやレタッチを依頼することもありますので、これらのオプションを含んだ総合的な費用を撮影前に確認することが大切です。
自分のための選考投資として予算を設定し、予算内、もしくは予算に近い金額で、納得のいく写真が撮れる写真館を選びましょう。
ダンサーにおすすめのフォトスタジオの特徴とサービス内容
ダンサーのプロフィール写真は、以下の3つのサービスを受けられる写真館で撮影できると安心です。
- 撮影小物の持ち込みができること
- ダンサーのプロフィール写真を得意とするカメラマンやヘアメイクがいること
- 躍動感を出すのに必要な機材や広さがあること
ダンスのジャンルによっては、専門的な靴・衣装・小道具を使って撮影する場合もありますが、スタジオの形状や広さによって持ち込みの可否が変わることもあるので、予約時に確認しておくと安心です。
また、ダンサーとしての魅力を演出するためには、ダンサーらしい衣装やヘアメイクと、表現力を感じる写真を撮ることがポイントとなります。そのためには、ダンサーのプロフィール写真用のヘアメイクや撮影を得意とする写真館がおすすめです。もしも使いたいメイクアップアイテムがある場合は、持ち込みで使ってもらえるかを確認するなど、余裕を持って事前準備がおこなえるとよいでしょう。
団体で撮影すると割引が受けられる場合も!
写真館撮影や出張撮影では、団体での撮影をおこなうと割引が適用されることもあります。
団体撮影では、個人写真に加えて集合写真も撮影できたり、背景やライティングに統一感が出るため、特に大人数のサークルや団体におすすめです。演出上、異なる衣装を着た写真であっても、同条件でプロが撮影することで、統一感が出ます。
また、同じタイミングで撮影を予定している仲間内でスケジュールをあわせて撮影するのもよいでしょう。
このように、団体撮影を利用することで、コストの削減や効率的な撮影が可能になるだけでなく、全体のイメージを強調することにもつながります。
男女共通:ダンサーとして魅力的なプロフィール写真の撮り方
ダンサーのプロフィール写真を撮影するときは、注意すべきポイントがあります。
まずは、男女ともに以下の3つに留意しましょう。
- 清潔感やセンスが伝わる身だしなみ
- 表情とポーズにこだわる
- レタッチで修正する
衣装選びやヘアメイクとともに、男女別に徹底解説していきます。
男性編:ダンサーのプロフィール写真の撮り方
ここからは、男性ダンサーがプロフィール写真を撮影するときにおさえておきたいポイントを徹底解説していきます。
ヘアメイク・ポーズ・表情など、どれも取り入れることで仕上がりがよりよくなるものばかりですので、ぜひ取り入れてみてください。
H3清潔感やセンスが伝わる身だしなみ
まず、どのような職種のプロフィール写真であっても、清潔感が大切です。
清潔感を演出するためには、シンプルな背景を選び、衣装やヘアメイクで身だしなみを整えます。さらに、男性ダンサーの場合は、ダンスのセンスも伝わる身だしなみを意識して撮影できるとよいでしょう。
また、撮影の際に使うライティングも重要です。
ダンサーの魅力のひとつでもある表情や筋肉、そして躍動感を高める衣装の素材感が引き立つライティングを意識してみましょう。
衣装選びのポイント
男性ダンサーのプロフィール写真を撮影する際は、基本的にダンスのジャンルにあった衣装やスタイルがわかる服装を選びましょう。特に、舞台上で着るような衣装や、動きやすさと清潔感を兼ね備えたスタイルが理想的です。それぞれのジャンルに応じた服装で、清潔感を保ちつつ、個性を表現することがポイントとなります。
【ダンスのジャンルごとの衣装一例】
ジャンル | おすすめの衣装 |
クラシックバレエ (Classic Ballet) | ブラウス、タイツ、トゥシューズなど |
ヒップホップ (Hip-Hop) | Tシャツ、デニム、カーゴパンツ、スニーカー、キャップなど |
ジャズ (Jazz Dance) | Yシャツ、スパンデックス製のボトムなど |
コンテンポラリーダンス(Contemporary Dance) | Yシャツ、ノータックパンツなど |
タップダンス(Tap Dance) | Yシャツ、スラックス、タップシューズなど |
サルサダンス (Salsa Dance)、社交ダンス | Yシャツ、ノータックパンツなど |
男性のヘアメイク
プロフィール写真の撮影をする男性のヘアメイクでは、清潔感を大切にし、かっちりと整ったヘアスタイルが求められます。
男性ダンサーのプロフィール写真では、清潔感があることを基本として、自由なスタイルで撮影されることが多いです。ただし、ヒゲや長髪の場合は、しっかりと手入れをしてより清潔感を保つように配慮し、美しく整えることが重要です。
H5 肌〈スキンケア&ベースメイク〉
男性ダンサーのプロフィール写真で好印象を与えるためには、肌のコンディションが非常に重要です。
美しい肌は清潔感をアップさせ、写真写りもよくなりますので、撮影前にしっかりと肌のお手入れをおこないましょう。
まず、撮影の数日前から十分な睡眠を確保し、普段よりも丁寧にスキンケアをおこなうことが大切です。健康的で清潔な印象を与えるために、保湿をしっかりとおこない、乾燥やテカリを防ぎましょう。特に撮影当日は、肌をしっとりと保つ保湿クリームを使うことで、乾燥によるトラブルを防ぐだけでなく、化粧のノリをよくする効果もあります。また、美容液やフェイスパックを取り入れて、いつもよりランクアップしたスペシャルケアをおこなうのもおすすめです。
【スキンケアの方法】
- たっぷりと泡立てた洗顔料で顔を洗う
- 清潔なタオルで水分を拭く
- 化粧水を塗る
- 乳液やクリームを塗る
さらに、必要に応じてベースメイクを取り入れることで、肌を美しく演出できます。男性の場合、コンシーラーを使ってニキビ跡や青ひげなどをカバーするだけでも、写真のクオリティが格段に向上します。
顔全体のトーンを均一に見せたいときは、薄付きのファンデーションを使用するのがおすすめです。ファンデーションは肌に近い色を選び、自然な仕上がりになるように、薄く、ムラなく塗ることがポイントです。
もしも顔色が悪く見える場合は、軽くチークを加えて血色感をプラスすることで、健康的で清潔な印象を与えられます。ただし、厚塗りは避け、ナチュラルな印象を心がけましょう。
【写真撮影におすすめのベースアイテム一覧】
基本的な使用箇所 | 塗ることによるメイクアップ効果 | |
化粧下地 | おもに顔全体 | 化粧もちをよくするファンデーションやコンシーラーの仕上がりをきれいにする |
ファンデーション | おもに顔全体 | 肌を美しく見せる |
コンシーラー | 目の下のクマ、赤みの気になる部分など | 局所的なカバー |
チーク | 頬 | 血色感を足す |
フェイスパウダー | おもに顔全体、テカリの気になる部分など | 化粧もちをよくするテカリをおさえる |
眉
眉は顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。
眉を整えることで、野暮ったさがなくなり、顔全体のバランスがよくなるため、垢抜けた印象と清潔感が演出できます。
男性は、他のパーツであまりメイクアップをしないぶん、眉が最重要といっても過言ではありません。自然な眉の形を活かしながら、細くしすぎないように注意しましょう。
眉のお手入れ方法は以下のとおりです。
【眉毛のお手入れ方法】
- 眉頭の間・眉間の毛剃るもしくはカットする
- 眉尻下のムダ毛を剃るもしくはカットする
- 眉山の上のムダ毛を剃るもしくはカットする
ヒゲ
ヒゲは、個人のアイデンティティやおしゃれとして大切にしている人も多いものの、職種によってはヒゲを剃ったほうがよい印象を与える場合もあります。
しかしながら、男性ダンサーの場合は、ヒゲが個性を強調する要素になることもあります。
特にストリートダンスやヒップホップでは、ヒゲが生えていることもひとつのファッションとして捉えられますので、形や長さをしっかり整え、清潔感をアピールできるように意識しましょう。その際は、自分でカットすることも可能ですが、理容室でプロに整えてもらうことで、より美しい仕上がりとなります。
髪型
髪型は、プロフィール写真の印象を左右する重要な要素です。
特に男性の場合、清潔感を大切にするのであれば、一般的に短髪や黒髪が好印象を与えやすいといわれています。前髪を上げたり分けることで、顔立ちを引き立たせます。長髪の場合は、結ぶなどしてしっかりとまとめることがポイントです。ただし、男性ダンサーの場合は、髪型もセンスや躍動感をアピールするポイントとなります。
たとえば、出演するイベントが決まっている場合は、本番同様にヘアセットすると観客からの認知度が高まるでしょう。
また、ダンスのジャンルやテーマによっては、ハットやキャップなどの帽子を取り入れることもありますが、オーディションの応募に活用する場合は、審査員から見て、合格後の可能性を広げるために素の髪の長さがわかる構図の写真も用意しておくのをおすすめします。
ヘアメイクをより美しくするために
男性ダンサーのプロフィール写真におけるヘアメイクは、ステージ上のパフォーマンスをイメージできるようなスタイリングを心がけましょう。
髪型は清潔感を保ちつつも、ダンスのジャンルにあったスタイリングを意識することが大切です。たとえば、ヒップホップでは少しラフで動きのあるスタイルが適しています。一方で、クラシック系のダンスでは、よりタイトで上品なヘアスタイルが求められます。髪型とメイクアップで、写真全体の雰囲気を引き立たせましょう。
表情とポーズにこだわる
男性ダンサーのプロフィール写真では、表情とポーズによって印象が大きく左右されます。
親しみやすい印象の場合は明るい笑顔とダイナミックなポーズ、クールな印象を与えたい場合は凛とした視線やスタイリッシュな動きなど、ダンスのジャンルや用途にあわせてこだわってみましょう。
撮影の際は、次のポイントを意識し、ダンサーとしての魅力が引き立つようなポーズを工夫してみてください。
口もと
笑顔を撮影するときは、口角を意識して上げ、自然な明るさを演出しましょう。
バレエやクラシカルなジャンルでは、控えめな笑顔や微笑が上品さを強調します。クールな印象が必要な場合でも、完全に真顔になるのではなく、口角を少し上げた表情を意識すると、親しみやすさを損なわず印象的に見えます。
目もと
目は感情を伝える重要な部分です。
自然な笑顔の写真を撮影するときは、目もやわらかな印象になるように意識します。ただし、笑いすぎて目が細くならないように気をつけましょう。
また、真剣な表情では、力を入れすぎず、自然に集中してレンズを見つめます。このとき、ステージでパフォーマンスをしているイメージで表情づくりをするのもおすすめです。力が入りすぎると表情がこわばってしまうので、カメラを睨んでしまわないように気をつけましょう。穏やかな目つきを保つことで、写真全体の印象がやわらかくなります。
顔の角度
顔の角度は、輪郭の見え方に大きく影響します。
輪郭を自然にすっきり見せるためには、少し顎を引いた姿勢が効果的です。
カメラに対してリラックスした状態で、体の向きにあわせて顔の角度を調整し、目でレンズを捉えるように意識します。無理に角度を変えず、あくまでも自然に、ダンサーとしての自分らしさを表現することが大切です。
以下に習って、顔の輪郭を自然にすっきり見せる方法を試してみましょう。
【顔の輪郭をすっきりと見せる方法】
- リラックスしてカメラの前に立つ
- 目でカメラのレンズを捉える
- 体の向きにあわせて顔の角度を調整する
- 普段の姿勢や癖に注意し、少しだけ顎を引く
ただし、ダンサーの場合は、ダンスの振付をポージングとして取り入れることもあります。その場合は、顔の向きと体が不自然にならないように気をつけつつ、輪郭がすっきりと見える角度を探してみましょう。
撮影本番で自然な笑顔をするために
ダンサーは、人前に立つことが多い職種です。さらに、他の職種に比べて、普段はステージで多くの観客に囲まれていたり、写真に撮影されることも多いでしょう。
しかしながら、プロフィール写真の撮影は、観客がいなかったり、カメラマンやスタッフとの少人数の場面でおこわれるため、いつもとは異なり緊張することがあります。
慣れない写真撮影の環境やはじめて会うカメラマンに対して、いつもとは違う緊張をするかもしれませんが、事前に練習することで、自然な笑顔がつくれるようになります。
まず、撮影が決まったら、自宅の鏡の前で練習を重ね、自分の表情やポーズを確認しましょう。
プロフィール写真は、ダンスを踊っているとき以上に、第三者からじっくりと見られる可能性がありますので、ダンサーとしての「表情管理」を撮影時にも意識してみてください。
次に、自撮りをして、第三者の視点で自分の表情をチェックします。自分の顔の動きを客観的に見ることは、よりよい表情づくりに必要不可欠です。たとえば、笑顔の場合、日頃から笑顔の練習をすることで、撮影時にも自然な表情がつくりやすくなります。
事前に鏡の前で笑顔や表情の練習をし、自撮りで自分の表情を客観的に確認してみましょう。撮影当日は、リラックスするために深呼吸をしたり、BGMをかけたり、カメラマンと軽く会話を交わすことも効果的です。
力強さや自信が伝わるポーズをとる
写真撮影において、姿勢とポーズは非常に重要な要素です。
特にダンサーのプロフィール写真では、力強く自信に満ちたポーズが印象を強く残します。
実際の振り付けや自信に満ちたポーズを写真で表現してみましょう。なお、全身写真では、指先や足もとなど細部にまで気を配ることが大切です。
スタンダードなポーズとしては、足を肩幅に広げ、カメラに対してまっすぐ立ち、顔を少し左右に向けて体を斜めにすると、スタイリッシュで自信に満ちた印象を与えられます。さらに、肩を開いて胸を張り、背筋を伸ばし、お腹に力を入れることで、よりバランスのとれたシルエットが完成します。全身写真では、指先や足もとの細部にまで気を配り、よりプロフェッショナルな姿勢を意識しましょう。
また、ジャンルにあわせたポージングが効果的です。
たとえば、バレエなら優雅な動き、ヒップホップなら力強さを表現することを意識してみてください。自分の魅力が最大限に引き出されるポーズを研究し、準備を万全にして撮影に挑みましょう。
このとき、衣装から出ている部分の筋肉を強調すると、より男性ダンサーらしい力強さが表現できます。撮影前には、表情づくりと同じように、全身鏡でポーズを確認したり、自撮りをして自分の姿勢をチェックすることが大切です。ダンサーとしての魅力を最大限に引き出すために、自分が最も魅力的に見える角度や姿勢を探り、自信を持って撮影に臨んでみましょう。
【男性のポーズのとり方】
足を肩幅に広げ、カメラに対してまっすぐ立つ
顔は正面、もしくは少し左右のどちらかに向ける
一方の足を半歩後ろに下げ、体を斜めにする
肩を開き、胸を張り、背筋を伸ばす
お腹に力を入れる
レタッチで修正する
「レタッチ」は、軽微な修正のことです。
たとえば、ニキビや背景に映った細かい乱れは、レタッチで簡単に修正できます。ただし、体型や顔の輪郭を大幅に変えるような修正は避けましょう。特に男性ダンサーの場合、写真を見てオーディションの合否が決定したり、仕事がキャスティングされます。写真を見てイベントに足を運んでくれる観客もいるため、実際の姿との大きな差が生まれてしまうような過度な修正は信頼感を失ってしまうかもしれません。自分の中で完璧な写真や、理想的な写真を目指すと、様々な箇所をしっかりと直したくなってしまいますが、レタッチはあくまでも自然な仕上がりを目指し、本来の魅力を引き立てる程度に留めるのが理想です。
また、撮影後のレタッチは、自分でやると不自然になってしまうことがあります。失敗してしまうと、せっかく撮った写真のクオリティが下がってしまうかもしれません。できるだけプロのカメラマンやフォトエディターに依頼し、より質の高い写真に仕上げましょう。
女性編:ダンサーのプロフィール写真の撮り方
ここからは、女性ダンサーがプロフィール写真を撮影するときにおさえておきたいポイントを徹底解説していきます。
特に女性はヘアメイクが重要になりますので、ポーズや表情のポイントと一緒に、確認していきましょう。
清潔感・センス・華やかさが伝わる身だしなみ
女性ダンサーのプロフィール写真では、清潔感とセンス、そしてジャンルに応じた華やかさをバランスよく伝えることが大切です。
そのためには、シンプルな背景を選びつつ、衣装やヘアメイクにもこだわりましょう。華やかさを出すには、素材感や衣装のシルエットを強調するライティングも重要です。また、ダンサーならではの動きが表現できるポーズを取り入れることで、さらに魅力的なプロフィール写真が撮影できます。
衣装選びのポイント
ダンサーのプロフィール写真の撮影において、衣装選びは非常に重要なポイントです。ダンスのジャンルや、自分のイメージにあった衣装選びを心がけましょう。
たとえば、出演するイベントが決まっているのであれば、当日と同じ衣装を着ると観客からわかりやすいです。特に女性ダンサーの場合、ダンスのジャンルに応じた華やかさが演出できるように考慮しつつ、手足の長さやボディラインを強調する衣装が望ましいです。
また、写真では清潔感も重視されるため、アクセサリーやヘアセットとのバランスを整え、全体の統一感を意識してください。
さらに、実際にステージで着る衣装やお気に入りの衣装を選ぶと、自然な表情が引き出され、よりよい仕上がりになります。
そして、全身写真を撮る場合は、足もとも写ります。
靴も衣装やヘアメイクにあうものを選び、全体のスタイルを際立たせましょう。
【ダンスのジャンルごとの衣装一例】
ジャンル | おすすめの衣装 |
クラシックバレエ (Classic Ballet) | レオタード、チュチュ、トゥシューズなど |
ヒップホップ (Hip-Hop) | ミニ丈トップス、ミニスカートなど |
ジャズ (Jazz Dance) | ロングドレス、ミニドレス、パンツスタイルなど |
コンテンポラリーダンス(Contemporary Dance) | 生地をたっぷりと使用したスカートやワンピース、パンツスタイルなど |
タップダンス(Tap Dance) | Yシャツ、スカート、タップシューズなど |
サルサダンス (Salsa Dance)、社交ダンス | フレアスカート、スリットスカートなど |
女性のヘアメイク
女性ダンサーのプロフィール写真では、ヘアメイクが非常に重要な要素です。
撮影ではプロ用の強い照明を使うため、普段のメイクよりも色味を強調する必要があります。
特に、目元やリップの色が薄いと照明で飛んでしまい、印象が薄れてしまうこともありますので、清潔感を保ちながらも、撮影専用のメイクを意識して、バランスのとれた仕上がりにしましょう。ダンサーは舞台に上がるときにする舞台メイクとも異なりますので注意が必要です。清潔感を保ちつつ、照明の下で映えるように意識しましょう。このとき、衣装・ヘアセットメイクアップに統一感を持たせることもポイントです。
まずは、基本的なメイクアップの手順をご紹介します。
【メイクの順番】
- スキンケア
- ベースメイク
- アイメイク
- 眉
- アイシャドウ
- まつ毛
- アイライン
- チークメイク
- リップメイク
- ハイライト/ローライト
- フェイスパウダー
肌
美しい肌や明るく見える肌は、清潔感をアップさせるだけでなく、写真写りもよくなります。メイクを美しく仕上げるためには、肌のコンディションが重要となりますので、プロフィール写真を撮ることが決まったらスキンケアや生活習慣を見直してみるのもおすすめです。
たとえば、睡眠をしっかりとったり、肌の状態に応じて美容液やフェイスパックを取り入れ、普段よりもスキンケアを丁寧におこなうのもよいでしょう。
さらに、血行がよくなると、顔が明るく見えることにつながるともいわれていますので、いつもよりも念入りに入浴やマッサージをするのもおすすめです。
また、見せたい肌の印象を叶えるために、必要に応じて肌をきれいに見せるベースメイクも取り入れましょう。
女性のスキンケアやベースメイクは、基本的に下記の手順でおこないます。
【スキンケアの方法】
- たっぷりと泡立てた洗顔料で顔を洗う
- 清潔なタオルで水分を拭く
- 化粧水を塗る
- 乳液やクリームを塗る
【ベースメイクの方法】
- スキンケア
- 日焼け止め(室内撮影の場合は、日焼け止め効果のある下地でも可)
- 化粧下地やコントロールカラー
- ファンデーション
- コンシーラー
- フェイスパウダー
特に、肌の赤みやくすみなどの気になる部分は、コンシーラーで丁寧にカバーしましょう。このとき、コンシーラーを広範囲にベタ塗りするのではなく、気になる部分ごとにひとつひとつを適量で隠して、均一な肌を目指します。
また、マット質感のファンデーションを使用するとのっぺりとした印象になってしまうため、写真撮影にはリキッドファンデーションを使うのがおすすめです。適度なツヤで自然な立体感を叶えるリキッドファンデーションで、健康的で明るい肌を演出しましょう。
眉
眉の色や形は、顔の印象を左右する大切なパーツです。
眉を整えるだけで、全体のバランスが整い、野暮ったさがなくなり、垢抜けた印象・清潔感アップ・好印象につながります。
さらに、見せたい印象を叶えるために、メイクアップで適切な色や形に整えるのもおすすめです。
【眉毛のお手入れ方法】
- 眉頭の間・眉間の毛剃るもしくはカットする
- 眉尻下のムダ毛を剃るもしくはカットする
- 眉山の上のムダ毛を剃るもしくはカットする
【眉毛の描き方】
- スクリューブラシで毛流れを整え、素の眉の形や毛を活かす
- アイブロウペンシルで一本一本を描き足し、眉尻→中央→眉頭へと描いていく
- アイブロウマスカラで毛に色をつけ、毛の流れを整える
眉メイクは、目の形を考慮しつつ、基本的にやわらかな印象に見えるアーチ眉が、どのようなダンスのジャンルの衣装ともあわせやすいのでおすすめです。
女性ダンサーのプロフィール写真を撮影する場合、その他の眉の形でも問題はありませんが、ダンスのジャンルや見せたい雰囲気にあわせて描くことが大切です。力強さを表現したい場合は、角度や太さを強調し、クラシックバレエなどではスタンダードなアーチ眉、ポップスではトレンドを取り入れるなど工夫しましょう。
ただし、眉山を強調した上がり眉は意志の強すぎる印象を与えてしまったり、下がり眉は頼りない印象を与えてしまうかもしれません。トレンドでもある平行眉も穏やかな印象になりますが、下げ気味になってしまうと下がり眉同様に弱々しく見えてしまうため、眉の角度に注意が必要です。
また、眉の形を整える際には、眉マスカラやスクリューブラシを使いましょう。
できるだけ素の眉の形や毛を活かすことで、より自然な仕上がりになります。また、アイブロウパウダーを使う場合は、濃くなりすぎないよう、ふんわりとのせるように心がけましょう。毛のない部分や極端に薄い部分には、アイブロウワックスで毛を上向きに整えながら描くと、目もとがはっきりとして印象的になります。基本としては、自然な形を心がけ、髪色にあわせたブラウンやグレーのアイブロウカラーを使用しましょう。
【眉の色と形が与える印象例】
眉の色 | 眉の形 | |
優しい印象 | 髪色に近い、もしくは髪色よりもわずかに暗いブラウンやグレー | 平行型 ・自然な形で、どの顔立ちにもあいやすい |
女性らしい印象 | ほんのりと赤もしくはピンクみのあるカラー | アーチ型 ・エレガントで女性らしい印象を与える・上品さを強調したい場合におすすめ |
知的な印象 | 髪色に近い、もしくは髪色よりもわずかに暗いブラウンやグレー | 直線眉・自信を持っている印象・芯が通っている女性のイメージ |
活発な印象 | 色は問わず、濃い色 | ・エネルギッシュな印象やポジティブなイメージ |
【眉の描き方一例】
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アイメイク
目もとのポイントメイクは、写真に写る人物のイメージや印象をコントロールできます。
特に女性ダンサーの場合は、メイクアップでも表現力を演出することが大切です。衣装やヘアセットにあわせて華やかにすることが多いアイメイクは、普段のメイクや通常の宣材写真よりも濃い目の色を使うと印象的になるでしょう。
宣材写真のスタンダードなメイクとして、目もとはナチュラルで肌なじみのよいブラウンやベージュなどの色を使うことが多いです。さらに華やかさをアップしたい場合は、ラメやパールをプラスしたり、このあと解説するチークやリップの色味で調整するのがおすすめです。
また、アイメイクのステップの中でも、アイライナーは、目の印象を引き締める効果があります。太さを調整することで、目の印象は演出できますので、その他のメイクパーツとバランスを考慮して調整してみましょう。プロフィール写真を撮影するときのアイライナーの色は、その他のメイクの色味とあわせやすく、目の印象を強調できるブラックやダークブラウンがおすすめです。目尻を少し上げるように引くと、目力がアップして見えます。
マスカラは、まつ毛を強調するために使いますが、ダマにならないよう、丁寧に塗ることが重要です。ビューラーでまつ毛をカールさせ、長さを出すタイプのマスカラを使うと、目もとがぱっちりと明るい印象になり、ボリュームタイプのマスカラは目元の印象が強調されます。
女性ダンサーの場合は、舞台に上がるとき、つけまつ毛を使用することもしばしばあるでしょう。プロフィール写真撮影でつけまつ毛を使用するときは、目の形にあうデザインや長さを選び、必要に応じてカットして使うとより自然に目もとになじみます。
以下は、スタンダードなアイメイクアップ方法です。自分のダンスのジャンルにマッチするように、アレンジしてみましょう。
【アイメイクの方法】
- アイシャドウベース・目もと用コンシーラー・アイシャドウを塗る
- まつ毛をビューラーでカールする
- アイラインを引く
- マスカラを塗る
- つけまつ毛をつける(再びビューラーやアイラインを使う場合もある)
※状況ややりやすさを考慮し、順番が前後しても可
ポイント
アイシャドウを塗る前は、きちんとベースを整えましょう。
アイシャドウをそのまま塗ることもできますが、プロもおこなうアイメイクの土台づくりとして、不要なファンデーションをオフしたり、アイシャドウベースを仕込むのがおすすめです。こうすることで、アイシャドウが密着し、メイク崩れが気にならなくなり、よりきれいなアイメイクが仕上がります。
以下に、代表的な目もとのメイクに使えるコスメと使用目的をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
【目もとのメイクに使えるコスメと使用目的例】
コスメ | 使用目的 | 使用範囲 |
目もと用コンシーラー | 使用することで、まぶたの色素沈着や血色の悪さなどが気になる部分をカバーする | まぶた、目の下のクマなど |
アイシャドウベース | 使用することで、アイシャドウの発色をよくする | まぶた、目のキワなど |
アイシャドウ | 使用することで、目もとの印象をコントロールする | まぶた、目の周りなど |
ビューラー | 使用することで、まつ毛の角度を上げる | まつ毛 |
マスカラ | 使用することで、まつ毛を印象的にする | まつ毛 |
アイライン | 使用することで、目もとを印象的にする | 目のキワ |
チーク&シェーディング&ハイライト
チーク・シェーディング・ハイライトは、顔の骨格を強調し、立体感を出すための重要なアイテムです。
特に写真撮影では、照明によって肌の色やメイクが飛んでしまうことがあるため、これらをバランスよく使うことで、自然で健康的な印象になります。
【チーク・シェーディング・ハイライトまとめ】
アイテム | 使い方・選び方・期待できるメイクアップ効果 |
チーク | ・顔に血色感をプラスする ・チークは肌になじむ色を使い、血色を足す・アイシャドウやリップ、衣装と色味を揃える |
シェーディング | ・陰影を助ける程度にほんのりと入れる・少しずつ、顔の輪郭を縁どるようにのせる ・ピンポイントに塗れるスティックタイプが便利 |
ハイライト | ・陰影を助ける程度にほんのりと入れる ・目頭や唇の上にのせると凹凸が際立つ ・ピンポイントに塗れるスティックタイプが便利 |
チーク・シェーディング・ハイライトは、いろいろな形状があります。
自分が使いやすいアイテムを事前に確認しておくことで、撮影当日もスムーズにメイクできるでしょう。
【チーク・シェーディング・ハイライトの形状】
パウダー | ・色の濃淡の調節がしやすい・ぼかしやすい |
クリーム | ・乾燥しにくい・つややかに仕上がる |
リキッド | ・密着力が高い・つややかに仕上がる |
スティック | ・ピンポイントに塗布できる・微調整ができる |
この記事では、特に色の濃淡の調節がしやすく、扱いやすくておすすめのパウダータイプの使い方をご紹介します。
パウダーチークの入れ方
- パウダーチークをブラシに含ませる
- 手の甲で一度軽く粉を落とし、ブラシに付いたチークを均一にする
- 大きめなブラシで、チークの基本的な位置にのせる
可愛らしい印象:ニコッと笑ったときに頬の一番高くなるところ
大人っぽい印象:こめかみにかけて、楕円形や斜めにのせる
チークは、血色感を出すことで健康的な印象を与えるだけではなく、華やかな印象を加えるためにも活用できます。
ただし、ただ“濃く”するのではなく、ポイントをおさえて“しっかりとメイクする”ことが大切です。写真に写ると見た目よりも色が目立ったり、反対に、光の影響で見えづらくなる場合があるので、チークは少しずつ塗って調整し、肌との境目はよくぼかしましょう。
シェーディングの入れ方
- シェーディングをブラシに含ませる
- 手の甲で一度軽く粉を落とし、ブラシに付いた粉を均一にする
- 、顔の形にあわせてシェーディングの基本的な位置や細く見せたい部分にのせる
(輪郭や顎周りなど)
シェーディングは、顔に陰影をつけて立体感を出すための重要なステップです。
シェーディングを入れる位置は、一般的に頬のくぼみやフェイスライン、鼻筋の両脇とされています。ただし、濃すぎると不自然になるため、少しずつ塗り重ねていくことがポイントです。
シェーディングも、写真に写ると見た目よりも色が目立ったり、反対に、光の影響で見えづらくなることがあります。少しずつ塗って調整し、肌との境目はよくぼかしましょう。
また、シェーディングを使いすぎると、顔が痩せこけた印象になってしまいます。女性らしさを損なわないよう、自然な陰影を意識してみてください。
ハイライトの入れ方
- ブラシにハイライトをなじませる
- 手の甲で一度軽く粉を落とし、ブラシに付いた粉を均一にする
- 顔の形にあわせてハイライトの基本的な位置や立体的に見せたい部分にのせる
(頬骨の高い位置・鼻筋・鼻先・顎先など)
光が当たる部分にハイライトを塗り、強調することで、顔が明るく見え、顔全体の立体感がアップします。
適所に、かつ繊細に入れることでより表情を強調できるため、ぜひ取り入れてみてください。
ハイライトを入れる位置は、額の中央・頬骨の高い位置・鼻筋・唇の上・顎先など、顔の中で凸となる部分になります。写真撮影で使うハイライトの色は、肌なじみのよいシャンパンゴールドやパールホワイトがおすすめです。他のポイントメイクや衣装の、ヘアカラーなどにあわせて色選びをしてみましょう。
女性ダンサーの場合、肌の露出がある衣装を着用することもあるでしょう。そのときはボディの凸になっている肩・デコルテ・鎖骨などにハイライトをプラスすることで、肌がより美しく見え、ドレス映えします。広い面積の場合は、ラメ入りのボディオイルもおすすめです。
ただし、位置を間違えたり、塗りすぎてしまうとテカリに見えてしまうので注意が必要です。ひかえめにメイクした後、撮影時のライティングを確認し、カメラマンやヘアメイクさんに相談してプラスしていきましょう。
位置
チーク・シェーディング・ハイライトの位置は、顔のパーツの位置や輪郭の形にあわせることが重要である一方、トレンドにも影響を受ける部分です。
これらを総合的に判断し、自分に似合う位置かつ古臭い印象にならない位置を心がけましょう。
【チーク・シェーディング・ハイライト基本の位置】
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リップメイク
唇は顔の中でも印象的なパーツです。
リップメイクで唇に血色感やツヤを与えることで、顔全体が健康的な印象になります。さらに、華やかさをアピールできるパーツでもあるため、女性ダンサーにとって欠かせないポイントとなります。リップメイクをおこなう際は、以下の点に注意してみてください。
まず、リップメイク前の保湿は必須です。唇が乾燥していたり、縦ジワが目立つとリップメイクの魅力が半減してしまいますので、しっかりと保湿しましょう。
次に、リップメイクの色選びにもこだわってみましょう。
通常の宣材写真では、濃い色味の口紅は避けますが、女性ダンサーの場合は、はっきりとした色味を選ぶこともあります。自分自身に似合う色、そして、華やかにメイクアップしたアイシャドウやチーク、衣装のドレスの色やトーンにあわせた色味で、バランスをとりながらリップメイクしましょう。
【素の唇の色にあわせたリップメイク】
アイテム選びとポイント | |
唇の色が濃い場合 | クリアタイプのグロスでツヤだけ足したり、クリアレッドやクリアイエローのグロスでほんのりと血色感をプラスするのがおすすめ |
血色感が薄い唇の場合 | リップ下地を使って口紅の発色をアップさせて、健康的に見せるのがおすすめ |
また、リップメイクは、色だけでなく塗り方によっても印象が変わります。
たとえば、やわらかい印象にしたい場合には、指にとってぽんぽんと唇にのせるとよいでしょう。一方で、この方法だとぼんやりとした印象になってしまうこともあります。
女性ダンサーのプロフィール写真撮影においては、リップライナーや口紅をとったリップブラシでリップラインを描き、きちんと感を与えるのがおすすめです。
以上の点を考慮しながら、リップメイクは以下の手順で塗ってみましょう。
リップの塗り方の手順
- 唇を保湿しておく
- リップブラシに口紅をとり、手の甲などで筆先に含ませた口紅の量を調整する
- リップラインを描く
・上唇の口角から中央(唇の山)に向かって唇の縁を描く
・下唇の口角から中央(唇の一番暑い部分)に向かって縁を描く
・唇の山を自然な角度で描く - リップラインの内側を埋めるように塗る
- ティッシュオフしてなじませる
- 唇の山の上にハイライトを入れる/軽くグロスを重ねる(省略しても可)
ポイント
唇は、適度なツヤがあると健康的に見えますが、グロスでツヤを出しすぎるとテカリに見えて不潔な印象を与えてしまいます。実際に見たときは気にならなくても、撮影時のライトのフラッシュで不自然な光沢が出る場合もあるため注意が必要です。
ただし、唇に立体感を出すために、6のようにリップメイクとしてハイライトを施すこともあります。その場合は唇の山の部分にほんの少しだけハイライトをのせることで、唇に立体感が出ます。
また、マットタイプのリップはトレンドですが、ツヤがないと老けて見えることがあるため、写真撮影時は避けましょう。
【写真用メイクにおすすめの色一例】
コーラル | フレッシュな印象 |
ピンク | 可愛らしい印象 |
オレンジ | おしゃれな印象 |
ローズ系 | 落ち着いた印象、女性らしい印象 |
ブラウン系 | 落ち着いた印象、洗練された印象 |
ベージュ系 | 落ち着いた印象、洗練された印象 |
髪型
女性ダンサーのプロフィール写真用の髪型は、特に決まりは設けられていません。
撮影するときの衣装やメイクにあわせてスタイリングしましょう。
ただし、ノーセットは避け、顔のパーツや輪郭が写真からもわかることが大切です。ストレートヘアやダウンスタイルの場合であっても、ヘアアイロンを使うなどして美しく整えるようにします。また、ダンスのジャンルによっては、巻き髪やハーフアップ、タイトにまとめるスタイルなどにアレンジするのもおすすめです。
さらに、顔周りの毛を耳にかけるとすっきりとした印象になります。髪飾りを使用する際は、顔の印象を妨げない程度に留めましょう。
【髪色や髪型が与える印象一例】
黒髪 | 落ち着いた印象 |
暗い茶髪 | やわらかい印象 |
〈ショート・ミディアム・ロング〉ストレート | 清楚な印象 |
〈ミディアム・ロング〉軽い巻き髪 | やわらかい印象 |
〈ショート・ミディアム〉内巻き | 可愛らしい印象 |
ヘアメイクをより美しくするために
女性ダンサーのプロフィール写真では、ヘアメイクも重要なポイントです。
自分でおこなうのが難しい手の込んだヘアアレンジをしたい場合は、プロのヘアメイクアーティストがいる写真館でヘアセットしてもらいましょう。
表情とポーズにこだわる
女性ダンサーのプロフィール写真では、表現力を演出する表情とポーズが非常に重要です。
ダンスのジャンルや用途にあわせて、表情づくりやポージングにこだわってみましょう。
口もと
笑顔の写真を撮るときは、口角をしっかりと上げることを意識しましょう。
口を開けて歯を見せる笑顔は、より明るい印象を与えます。特に上の歯が見える笑顔は美しい印象をつくりやすいです。このとき、頬の筋肉を上げるイメージで自然な笑顔を心がけましょう。
ダンスのジャンルや見せたい印象によっては、口を閉じて撮影することもあります。その場合であっても、口角をしっかりと上げることが大切です。笑顔でない場合であっても、口もとを意識しましょう。
また、女性の場合はリップメイクをするので、歯紅※をしないように注意が必要です。撮影前に必ず確認しましょう。
※歯紅:口紅が歯に付いてしまっていること
目もと
目は、表情や感情が最も表れる部分であり、ダンサーの宣材写真の「表現力」をアピールするには、眼力が重要です。
笑顔の写真は、心から笑い、目もとにやわらかな表情をつくるように意識します。ただし、笑いすぎると目が細くなりすぎてしまうため、自然な笑顔を心がけて目の印象を保つようにしましょう。真剣な表情を求められる場合であっても、カメラをにらみつけたり、力が入りすぎて表情がこわばらないように注意してください。
また、ヘアメイクの乱れはレタッチで修正できますが、できれば撮影時に、実際のヘアメイクの状態を整えておくのが理想的です。撮影当日は、特にマスカラやアイラインの乱れがないか鏡や写真で確認しましょう。
顔の角度
顔の輪郭は、角度によって見え方が大きく変わります。
本来の輪郭を生かしながら、すっきりと見える角度で撮影しましょう。特に女性の場合は、ハーフアップやまとめ髪をするとフェイスラインが気になることがあるという声も寄せられますが、その場合は、顔の向きや角度でカバーしましょう。
撮影時は、カメラのレンズをしっかり捉え、自然な姿勢で立ち、体の向きにあわせて顔の角度を調整することが大切です。このとき、顎を引きすぎないように注意し、自然に前を向いた状態でほんの少しだけ顎を引くと、顔がすっきりと見えます。
【顔の輪郭をすっきりと見せる方法】
- リラックスしてカメラの前に立つ
- 目でカメラのレンズを捉える
- 体の向きにあわせて顔の角度を調整する
- 普段の姿勢や癖に注意し、少しだけ顎を引く
撮影本番で自然な笑顔をするために
慣れない写真撮影の環境や、初対面のカメラマンに対しては、誰しもが緊張するものです。普段から舞台に立つ機会があるダンサーであっても、カメラに笑顔を向けるのは、舞台に立つときとは違う緊張感があるかもしれせん。ダンサーとして、躍動感やセンス、与えたい印象が伝わるように、事前に練習をし、プロフィール写真にふさわしい表情づくりのコツをおさえておきましょう。
まず、自然な表情をつくり出すためには、自分の表情を自分で確認することが大切です。
この記事でご紹介したステップを参考に、ご自宅の鏡の前で練習してみてください。次に、自撮りをして第三者目線で自分がどのように写っているのか、表情をチェックします。自分の写真がどのように見えるのかを客観的に把握することで、自然な笑顔をより意識的につくることにつながります。
さらに、写真撮影は、カメラマンとリラックスした雰囲気をつくることも大切です。
撮影前に軽く会話を交わし、緊張をほぐすことで、表情がつくりやすくなります。また、撮影中にリラックスするための方法として、深呼吸をしたり、軽くストレッチをするのも効果的です。リラックスした状態で撮影に臨むことで、自然な表情が引き出されやすくなりますので、ぜひ取り入れてみてください。
当日もリラックスすることを意識して、緊張せずに撮影に臨みましょう。
ダンサーらしいポーズをとる
全身の写真を撮影するときは、姿勢やポーズが全体の印象に大きく影響します。
特に女性ダンサーの場合は、ダンスのジャンルにあわせて躍動感や、体のしなやかさをアピールできるポージングがおすすめです。
以下の手順で姿勢を正し、女性らしく写ることを意識してみましょう。
【女性のポーズのとり方】
- 足は閉じ、カメラに対して斜めに立つ
- 利き顔をカメラに向ける(体の向きと揃える)
- カメラに向けた足のかかとは、反対の足の土踏まずにつける
- 胸を張り、背筋を伸ばす
- お腹に力を入れる
女性の場合、カメラに対して体を斜に構えると、ボディラインを伝えやすく、細く見せることもできます。
撮影の際は、顔・体・足先の向きをあわせ、自然に左右のどちらかに向けましょう。このとき、“利き顔”をカメラに向けたり、顔だけ正面を向くのもOKです。足もとは衣装にあわせてヒール靴を履くとスタイルアップして見えます。ポージングやスカート丈により靴のデザインがはっきりと映る場合もあるので、ドレスとのコーディネートを意識したり、足の揃え方にも注意しましょう。靴の汚れは目立ちやすいため、きれいに手入れをするか、撮影用に新調することをおすすめします。
さらに、女性らしさは手の位置や動きからもアピールできます。
たとえば、クラシックバレエやジャズダンスであれば上品でしなやかな印象など、ダンサーだからこそできるポーズや、そのジャンルを象徴するポーズをとってみましょう。
このとき、姿勢が悪いと華やかさが半減したり、ドレスアップしている場合は、猫背が目立ってしまうので中が必要です。どのポーズでも、背筋を伸ばして自信に満ちた姿勢を心がけることで、華やかで印象的な写真に仕上がります。
事前に全身鏡で練習したり、自撮りして確認することをおすすめします。練習を重ねることで、自分に最も似合うポーズを見つけ、自信を持って撮影に臨めるでしょう。
レタッチで修正する
撮影した写真は、「レタッチ」と呼ばれる軽微な修正をおこないます。
たとえば、メイクで隠しきれなかった一時的なニキビや、明るい背景で目立ってしまう頭頂部の短い毛などをレタッチで消すことが可能です。
また、美肌に整えて見せることで、ダンサーとしての魅力をアップさせることにつながります。
ただし、体型・輪郭・目の大きさなどを大幅に修正すると、実物との差が生まれてしまいます。できれば理想の姿を実現したいとは思いますが、ビジネスプロフィールにおいて大幅な写真の修正は好まれませんし、必要もありません。それどころか、実際に対面したときに写真との差があると、信頼感を失う恐れがあります。
特に女性の撮影の場合、肌の気になる部分のカバーや「目を大きく見せたい」といった要望なども多いですが、これらは可能な限りメイクアップで対応するようにしましょう。一時的な肌トラブルや、どうしても消せないシミ・シワ・そばかすなどは、不自然にならない程度にレタッチをおこなうことも可能です。完璧な写真や理想的な写真を目指すと、様々な箇所をしっかりと直したくなってしまうものですが、修正は最小限に留め、本来の魅力を引き立たせる程度のレタッチに留めましょう。
そして、レタッチはできるだけプロに依頼することをおすすめします。
自分でおこなうと、どの程度の修正が適切なのか判断が難しい場合もありますが、プロは自然に見えるレタッチ技術を持っています。信頼できるプロのカメラマンやレタッチ専門家に依頼することで、自然で魅力的なビジネスプロフィール写真を撮影できるでしょう。
撮影時のQ&A
ここからは、撮影時に寄せられる「ダンサーのプロフィール写真ならではの疑問」にお答えします。
振り付けのようなポーズだけ撮影すればよい?
先述したとおり、ダンサーならではのポーズで撮影することは非常におすすめです。
ダイナミックな技の一部を切り取った瞬間であれば、スキルアピールにもなるでしょう。
ただし、ブレたり、全身のスタイルが確認できないもの、顔が発揮に見えないものは、プロフィール写真としてはふさわしくないシチュエーションもあります。
そのために、一般的なプロフィール写真としてのスタンダードなポージングと、ダンサーならではのポージングとの、数パターンの写真を撮っておくことをおすすめします。
撮影中はカメラマンと事前に相談し、よりよい写真に仕上げましょう。
撮影時、メガネはどうする?
日頃からメガネをかけている場合、プロフィール写真の撮影においてもメガネを掛けて撮影したいという人が多いでしょう。
実際、プロフィール写真を撮影するときにメガネをかけていても、まったく問題はありません。ただし、光の反射によってメガネの全体や一部が反射して目もとが見えにくくなってしまうことがあります。その場合はプロフィール写真として使用できませんので、撮り直しが必要です。
メガネが反射しないように撮影するためには、カメラの位置、照明の位置、顔の向きや角度などを微調整する必要があります。こういった配慮も自撮りでは難しいため、やはりプロに依頼する方がよいでしょう。プロのカメラマンは、照明やカメラの位置を的確に調整し、最適な角度で撮影してくれるので、安心して任せられます。
ダンサーとしての活動を盛り上げるプロフィール写真を撮ろう
ダンサーのプロフィール写真は、単に外見を写すだけでなく、自身のスキルや個性を最大限に引き出すための重要なツールです。メイクや衣装、ポーズ、そして表情は、すべてが自分の魅力を伝えるための大切な要素となります。特にオーディションやイベント用の写真では、素材のよさを意識しつつも、自己表現を忘れないことが大切です。プロフェッショナルな写真で、ダンサーとしての活動をさらに広げましょう。